「古典占星術を学ぼう!①惑星の査定」で、ざっくり惑星の査定について書きました。
さらに、条件が揃うとより惑星の力がパワーアップする「歓喜」と呼ばれる状態についてご紹介します。
惑星の歓喜とは

簡単に言うと、惑星の状態が良くなるホロスコープ上や惑星から見た配置のこと。
ぶっちゃけ、これも惑星の査定のカテゴリーなのですが、基礎的な部分と切り分けてご紹介したほうがわかりやすいと思い別記事で起こしています。
ミューチュアル・リセプション
「古典占星術を学ぼう!①惑星の査定」で触れた「ディグニティー表」。
惑星が位置するサインの横列の中に、その惑星がある時は「ディグニティーを得ている」とされます(この言い方は悪い意味を持つフォールとデトリメントは除外)。
もし該当しなくても諦めないで、他の天体と見比べてみましょう。

上のチャートの場合、山羊座の金星と牡牛座の土星との間で、ルーラー同士のミューチュアル・リセプションを獲得しています。
「ディグニティー表」を見ると、山羊座のルーラーは土星、牡牛座のルーラーは金星ですね。
土星と金星の場所を入れ替えることでリセプションが成立し、これをミューチュアル・リセプションと言います。
それぞれが相手の惑星に好意的で、互いに相手に有益となる行動を取ると解釈します。
ミューチュアル・リセプションの注意点
ただし、ミューチュアル・リセプションが成立するには条件があります。
①角度が30度、150度以外である
古典占星術には「アバース」と言う概念があります。
実はミューチュアル・リセプションに関わらず、リセプションが成立するにはこの「アバーション」に該当しない必要があるのです。
1ハウスから見ると、アバーションに該当するのは2、6、8、12ハウス。
つまり30度や150度の角度だとお互いに「視界に入らない」関係であるとして、リセプションから除外されます。
②デトリメントやフォール同士のミューチュアル・リセプション
お互いに良い影響を与え合うはずのミューチュアル・リセプションですが、ディグニティーの悪い「デトリメント」や「フォール」でのミューチュアル・リセプションの場合、良い意味には変化しません。
惑星同士は互いにうまく接する責任はあるものの、自分が持っているディグニティーの範囲でしか良い影響を与えることはできません。つまり、お互いの悪いところを打ち消すことはできない、ということに留意してください。
セクトを得ている惑星の位置が、セクトの主星と同じ
「古典占星術を学ぼう!①惑星の査定」でもお伝えした「セクト」と言う概念に関連します。
昼生まれなら太陽、夜生まれなら月がセクトの主星になるのですが、セクトを得ている惑星がそれぞれの主星と同じ地平線の位置にあると幸運だとされます。
昼生まれなら、セクトを得ている惑星は「太陽・木星・土星」、夜生まれなら「月・金星・火星」です。
水星は中立の星ですが、地平線を境に太陽の昇る前に位置すると昼、太陽の後から昇る位置なら夜と判断します。

上のチャートの場合、地平線上の8ハウスに太陽があるので、昼生まれのチャートになります。
セクトを得ているのは太陽・木星・土星。
水星も、太陽より先に昇っているので昼のセクトを得ています。
この図の場合、太陽と同じ地平線上(7~12ハウス)に位置する木星・土星・水星が歓喜していることになります。
ジェンダー
水星を除いて、太陽〜土星の6惑星には性別が割り振られています。
サインと天体のジェンダーが合致していれば、その天体にとっては居心地のいい場所となります。
| 太陽 | 男性格 |
|---|---|
| 月 | 女性格 |
| 金星 | 女性格 |
| 火星 | 男性格 |
| 木星 | 男性格 |
| 土星 | 男性格 |
フェイズ
太陽のフェイズと月のフェイズの2種類があります。
太陽のフェイズ

太陽より先に昇った方がいい惑星と、後に昇った方が居心地のいい惑星と分かれます。
| 太陽より先に上昇して歓喜 | 木星・土星 |
|---|---|
| 太陽に遅れて上昇することで歓喜 | 金星・火星 |
月のフェイズ

昼生まれ・夜生まれで月の位相による歓喜状態が変わります。
| 昼生まれ | 新月から満月に向かって満ちていく上弦の月で歓喜 |
|---|---|
| 夜生まれ | 満月から新月へ向かう下弦の月で歓喜 |
月の位相は、チャートで判断できます。
太陽と月がコンジャクション(0度)の状態が新月。太陽の影になって、月の光が見えなくなっている状態です。
一方の満月は、太陽と月がオポジション(180度)の状態を指します。
天体はチャート上で左回りに動いていきます。
太陽と月が180度の位置に向かっている途中であれば上弦の月、180度から0度に向かっている状態なら下弦の月です。
カジミ

太陽のコンジャクション(8度以内)はコンバストと呼ばれ、8度〜15度離れていても、アンダー・ザ・レイと呼ばれて太陽にバーンアウト(焼かれる)され、独立して行動する能力が阻害されるため、悪い配置になります。
特に、太陽に向かって焼かれに行っている時は凶意が強まります。
しかし、太陽の1度以内のタイトな場所にある天体は逆に「太陽の心臓にある」とされ、最も強い影響力を持つとされるんです。
それが「カジミ」と呼ばれる配置。
それこそ王様の心臓に位置しているので、非常に幸運とされています。
惑星の速度

エッセンシャル・ディグニティーの判断をする時、判断材料によく書かれている星の速度についても少し触れておきます。
とは言っても、結構マニアックな概念なので、不要な方は飛ばしてください。
『クリスチャン・アストロロジー』で有名なウィリアム・リリーが惑星の強さを査定する時の基準にもしていますが、なかなか分かりづらい概念で、私も最初は意味が分かりませんでした。
地球からの見かけの動きで、天体の逆行と同様、惑星の動きが速く見えたり、遅く見えたりすることを指します。
早い動きの場合は吉、遅いと良くないとされています。
チャートの太陽から180度に近い位置では、月以外の天体は逆行となります。
コンジャクションが一番速い動きとなり、90度に近づくにつれて平均値となり、その後留まって見えるような極端な遅さに転じ、180度まで遅くなります。
180度を過ぎたところで順行に向かうための留に入るまで動きが遅く、90度になる頃には平均値、コンジャクションに向かうにつれて速度が加速していく、と言う流れになります。

上記のチャートだと、水星、冥王星、土星、月、金星、海王星は速く、天王星は平均的な速度。
木星はやや動きが鈍くなり、火星は最も遅い天体となります。
留と呼ばれる、順行や逆行に切り替わるタイミングの最も遅いタイミングは、逆行に切り替わるタイミングでの留は衰弱の意味が強いですが、順行に切り替わる時の留は、人生を好転させ、動き出すための準備を整えつつある段階と捉えることができます。
上記の火星は逆行に入るタイミングでの留になります。
まとめ

「古典占星術を学ぼう!①惑星の査定」内で書いた「惑星のジョイ」も、今回のテーマ「惑星の歓喜」に含まれます。
一度、ディグニティー表を参照しながら、実際に自分のチャートでディグニティー表を作ってみるといいですよ。

これは一例。
私は手書き派なので、ノートにこれを作って参照していますが、PCで作成すると見やすくてGoodですね。
一度ディグニティー表を作成すれば、自分の惑星の強弱が大ざっぱにでも掴めると思いますので、ぜひ参考にしてください。





